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医師偏在対策、「1歩進んで2歩下がった」

レポート 2017年12月21日 (木)  水谷悠(m3.com編集部)

五つの医療団体から成る「地域医療を守る病院協議会」が12月20日に記者会見し、12月18日の「医療従事者の需給に関する検討会」と「医師需給分科会」の合同会議で了承された医師偏在対策の「第2次中間取りまとめ」について、全国自治体病院協議会会長の邉見公雄氏は、「(2016年5月の)第1次中間取りまとめより後退している。1歩進んで2歩下がった気がする。いつ終着駅にたどり着くのか」との懸念を示した(第1次は『偏在対策「強力」に、「医師の働き方ビジョン」も策定』、第2次は『厚労省、医師偏在対策で関連法案、来年国会提出へ』を参照)。 邉見氏は、全自病などが求めてきた、医師不足地域での勤務実績を医療機関の管理者要件とすることが、「第2次中間取りまとめ」では要件ではなく「評価」とし、地域医療支援病院の一部とするなど規制色が弱い形になったことについて「地域医療支援病院の一部では、ほとんどゼロで、誤差の範囲だ」と指摘。「国費を使って養成した医師が私益のために働き、田舎の人に医療を提供しない状態がずっと続いている」と批判した。 一方で、地域別の外来医療機能の偏在・不足等に関するデータの可視化が盛り込まれたこ...