ダビンチ手術「保険診療増えるのは大きい」

東京医科歯科大学は医療系メディア向けの勉強会を1月18日に開催し、同大大学院消化管外科学分野教授で手術支援ロボット「ダビンチ」支援下での直腸がん手術で多くの実績がある絹笠祐介氏は、2018年度診療報酬改定で「ダビンチ」手術12件の保険適用が決まったことについて、「自費診療や先進医療で症例を積み重ねるのは不可能。保険診療が増えるのは大きい」と歓迎した（『「ダビンチ」手術、一挙に12件を保険適用へ』を参照）。 東京医科歯科大学大学院消化管外科学分野教授の絹笠祐介氏 今回保険適用されることになった12件のうち、1件は既に「先進医療B」で行われていたが、他の11件は先進医療を通さずに直接保険適用される。絹笠氏はこの背景として、自費診療のままでは症例を積み重ねることが難しく、「優越性についての科学的根拠を示すことが現実的に不可能で、エビデンスを作りたければ、保険収載しなければいけない」と指摘。また、各学会が「ダビンチ」手術を上位に置いて保険適用を要望してきたことも要因として挙げた。 診療報酬上の評価は既存技術と同程度にする方針が示されていることについては、優越性が示されていない現状では加点は望め...