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「医師の役割」の再構築が不可欠 - 武藤真祐・鉄祐会理事長に聞く◆Vol.4

スペシャル企画 2018年2月24日 (土)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――先ほど「医師のアイデンティティー」という言葉が出ました。医療の在り方が変わる中で、医師の役割はどのように変化していくとお考えですか。例えば、医療では画像診断分野を中心にAI(人工知能)の研究が進んでおり、「AIで、医師の仕事はどう変わるか」という議論があります。 [医療改革の一番のボトルネックは、個人のマインドセットに尽きると思う」(武藤真祐氏) 確かに、「病理医の仕事は、どうなるのか?」といった話は出ます。いろいろな専門家がアイデンティティーの危機というか、喪失に直面するかもしれないと考えている中で、医師の役割も再定義が必要でしょう。 「ITに頼れるものは頼る」という流れが進む際、私は、「仕事がなくなる」のではなく、「作業がなくなる」のだと考えています。ワークフローの中で医師がやるべき仕事は何なのかを議論していくことが求められるでしょう。 医療従事者も今まではルーティンな作業を行い、それで「仕事をしていた気」になっていることが実際には少なくないと思うのです。しかし、単なるドキュメンテーションのような仕事は、医師が全てをやらないといけない作業ではありません。また外科手術でも、今後は...