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旭川医大vsNTT東日本を思い出す

オピニオン 2018年2月13日 (火)  藤田卓仙(慶應義塾大学医学部特任助教)

前回の記事(『東大病院の病院情報システム更新はなぜ炎上したのか?』参照)掲載直後からさまざまな反響があり、一方で当事者への取材に基づいた記事も出たりしましたので、やはりコメントすべきでないことに関して不用意にコメントするものでもないような気持ちでいっぱいになっています。本シリーズでは特定の誰かや企業を批判する意図はありませんし、研究者の本分は(その人の専門分野の)研究である以上その研究を離れたコメントはしたくないですし、特定の組織を代弁するようなつもりも全くありません。なるべく建設的な意見を言えればと思っていますが、文章力が至らない部分に関しては申し訳ございません。 ということで、本分に近い話をしたいと思います。 病院情報システムのトラブルで患者さんに不利益が生じるのは最も避けるべきことであり、そのために病院のシステム部局も現場の医療従事者も努力をしているわけですが、万が一システムの問題により不利益が生じたら、その損害は必ず全てベンダーが負うことになるのでしょうか。民事上は、債務不履行責任や瑕疵担保責任もしくは契約不適合責任、不法行為責任といったものを争うことになります。関連して、ご存...