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医療安全、「公共政策」としての取り組み必要

レポート 2018年2月19日 (月)  橋本佳子(m3.com編集長)

2月18日に都内で開催された第4回日本医療安全学会学術総会のシンポジウム「医療安全のための公共政策のあり方」で、衆議院議員・自由民主党(厚生労働部会長)の橋本岳氏が講演、医療事故調査制度について、「報告書を出しただけで止まっていては意味がなく、個々の医療機関では解決できない問題も生じている。製薬企業や学会等への働きかけを行っていくことにより、国として制度を創設した意義が生まれる」と指摘、日本医療安全調査機構が打ち出した再発防止策を確実に実行に移す重要性を指摘した。 衆議院議員・自由民主党(厚生労働部会長)の橋本岳氏 参議院議員・日本共産党で医師の小池晃氏も、「医療の安全確保は国民的な課題だが、医療者や医療機関の自助努力に任せられている。診療報酬の手当ても不十分。医療者の献身的な努力に頼るのは問題」とし、国の施策等でバックアップしていく必要性を強調した。 日本医療安全調査機構が、2015年10月からスタートした医療事故調査制度で報告された症例に基づいてまとめた再発防止策は3例にとどまる。今年1月の「注射剤によるアナフィラキシーに係る死亡事例の分析」の中では、学会・企業等へ期待(提案)する...