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NHKディレクターが語る医療番組の作り方-対談:市川衛・NHKチーフ・ディレクター◆Vol.2

スペシャル企画 2018年3月4日 (日)  まとめ:高橋直純(m3.com編集部)

医師とテレビディレクターが医療情報を発信し続ける訳◆Vol.1 中山祐次郎 テレビの医療番組はどのように作るのですか。 市川衛 NHKスペシャルでは短くても3-4カ月、長いと数年かけてというのもあります。もちろんその番組以外の仕事も並行してやっていることもありますが。 市川衛氏 最近ですと、NHKスペシャル「睡眠負債が危ない ~“ちょっと寝不足”が命を縮める~」(2017年6月18日放送)を担当しました。「睡眠負債」が流行語大賞のトップ10に入るなど、社会的なムーブメントを起こすことができたと感じております。伝えることによって、ちょっとでも世の中を幸せにできるのではと考えたテーマが、田舎のおじいちゃんおばあちゃんから女子高生まで、なんとなくでも知ってくれるようになったので、自分が担当した番組では一番の成功例だと思っています。 睡眠研究の大家であるスタンフォード大学の西野精治先生が睡眠の本を出すということで、Skypeで相談を受けている中で、『睡眠負債』という言葉を聞きました。当初から睡眠に関する番組を作ろうと思っていたところで、とてもキャッチーで、日本でも働き方改革、長時間労働が問題に...