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医師の働き方改革、「労働時間の短縮だけで済む話にあらず」

レポート 2018年2月28日 (水)  橋本佳子(m3.com編集長)

厚生労働省は2月28日の社会保障審議会医療部会(部会長:永井良三・自治医科大学学長)で、同省の「医師の働き方改革に関する検討会」の「中間的な論点整理」と、医師の労働時間短縮に向けた「緊急的な取り組み」を説明。これに対し、日本病院会会長の相澤孝夫氏は、「そもそも論だが、医師の労働時間短縮は目的なのか、手段なのかが分からない。拙速に労働時間だけ短縮すれば、事が済むという単純な発想はやめてもらいたい」と述べ、医師の労働時間のみに焦点を当てた議論を問題視した。 相沢氏は、医師の働き方改革を進めるに当たっては、各医療機関の経営者が、「働きすぎ」の医師がいるのか否かなどを見極め、対応していく自由度が求められると訴えた。さらに「緊急的な取り組み」で、「勤務時間外に緊急でない患者の病状説明等を行わないこと」などを求めている点について、「こんなことまで指示されなくていい。(病状説明等は)医師がプロとしていつやるかを判断すべきこと」などとも指摘した。 日本医師会副会長の中川俊男氏は、「一貫して“医師は被害者”という論調になっている。長時間労働でも、生きがいを持って仕事をしている医師たちは山ほどおり、そうし...