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2021年度入試改革「医学部は迷っている」

レポート 2018年3月10日 (土)  大西裕康(m3.com編集部)

2021年度に入試改革を実施するのであれば、2019年度初頭には予告の通知を公表する――。文部科学省の「高大接続システム改革会議」が2016年3月31日に公表した「最終報告」で求めている大学入学者選抜改革の内容だ。医学部も例外ではなく、全国医学部長病院長会議が3月5日に開いた記者会見では、同改革について調査した結果から、医学部が対応を巡って苦慮し、迷っている姿が浮き彫りになった(Vol.1はこちら)。 同調査を実施した同会議「医学生の学力問題検討ワーキンググループ」の座長を務める福島統氏(東京慈恵会医科大学教授)は、医学部に入学できる学生が画一的になっていると指摘し、「裕福な家庭で育つと医学部に入れるという、新しい身分制度のようになっていることが世界的に問題視されている」と説明。一方、「一気に変えるのは難しい。入試改革をどう考えるか、各大学医学部の『悩んでいる』という状況が調査に回答した自由記述に現れている。5年、10年先まで見据えてやっていかないといけない課題だ」とも述べ、一朝一夕には解決しないとも強調した。 同会議会長の新井一氏(順天堂大学学長)は、2018年度入試から約11年ぶり...