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「今改定で大きな舵を切る」が現実に - 猪口雄二・全日病会長に聞く◆Vol.1

インタビュー 2018年3月16日 (金)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

入院基本料が大幅に改編された2018年度診療報酬改定。その影響は病院規模や提供する医療内容によって異なる。中小病院の加入が多い全日本病院協会会長で、中医協委員を務める猪口雄二氏は、2025年に向けて「大きな舵を切る改定となった」と受け止める。入院関係のほか、今改定でプラス、あるいはマイナスの影響が及ぶと想定される点などについてお聞きした(2018年3月6日にインタビュー。全2回の連載)。 ――まず今改定の全般的な評価をお聞かせください。 猪口雄二会長は今改定を「フリーハンドが増えた」とし各病院が診療実態に見合った入院料を選択しやすくなったとみる。 診療報酬本体の「プラス0.55%」という改定率をどう見るかです。前回の2016年度改定(0.49%)よりは増えましたが、一方で薬価・材料価格が計1.74%の引き下げ。全体ではマイナス1.19%であり、マイナス幅は前回改定(マイナス0.84%)よりも増えています。病院の場合、院外処方で済む診療所とは異なり、入院では薬を購入しなければならず、売り上げの減少につながるため、その分、経費も下げなければいけません。しかし、薬価は下がっても、納入価格がど...