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日本初「緩和支持医療科」の10年- 松岡順治・岡大病院診療科長に聞く◆Vol.1

インタビュー 2018年3月16日 (金)  聞き手・まとめ:大西裕康(m3.com編集部)

松岡氏 2009年、岡山大学病院が日本初の「緩和支持医療科」を設け、診療を始めてから10年目を迎えようとしている。当初から診療科長を務める松岡順治氏は、「全ての医療者が緩和医療を学ぶべき」と考え、体も心も同時に治療する「全人的ケア」の普及に注力してきた。緩和医療のあるべき姿や、診療科名を「緩和支持医療科」とした理由などを聞いた(2018年2月18日にインタビュー。全2回の連載)。 松岡順治・岡大診療科長に聞く◆Vol.2はこちら ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ――松岡先生は、緩和支持医療科の設置・診療開始時から診療科長を務めておられます。岡大病院が日本初の診療科として開設を発表後、聖隷三方ヶ原病院と神戸大学病院が「緩和支持治療科」という診療科で活動を始めるなどの動きもありました。まずは、どのような経緯で“支持”という言葉を入れた同科の設置に至ったのか、改めてお聞かせください。 治療に向き合う患者さんは、さまざまな「つらさ」や「心配」を抱えています。私たちは、病気に伴う体の痛みやだるさ、しびれなどの身体的症状に加え、仕事や生活費...