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緩和医療を持続可能に、医学部に常設講座を-松岡順治・岡大病院診療科長に聞く◆Vol.2

インタビュー 2018年4月3日 (火)  聞き手・まとめ:大西裕康(m3.com編集部)

松岡氏 岡山大学病院が日本初の診療科として「緩和支持医療科」を開設してから間もなく10年目。当初から診療科長を務める松岡順治氏は、緩和医療を“持続可能な医療”にするため、人材育成の観点で少なくとも国立大学には常設の緩和医療学講座が不可欠と訴える。医学生への教育と、教育者を養成する体制が整っていないとの認識だ。(全2回の連載。『日本初の「緩和支持医療科」の10年‐松岡順治・岡大病院診療科長に聞く◆Vol.1』を参照) ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ――緩和医療のさらなる普及や浸透のため、どのようなことが必要とお考えですか。 国が予算を確保し、少なくとも国立大学には常設の緩和医療学講座を設置すべきです。緩和医療を持続可能にするため、これからの医療を担う医学生に対する教育と、医学生らを教える「教育者」養成の両面で不可欠です。国は緩和医療の普及を推進していますが、医学生を教育する組織に対して必要な措置を全く講じることなく「緩和医療の普及を実現せよ」と言っているように聞こえます。全く筋が通らない話だと思います。現在、緩和医療を教えている...