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かかりつけ医評価「もっと反対すべきだった」- 幸野庄司・健保連理事に聞く◆Vol.2

インタビュー 2018年4月2日 (月)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――外来改定についてはいかがでしょうか。 「機能強化加算」は20、30点程度だと思っていたという。 入院医療については改革の緒に就いたと思いますが、外来に関しては、やはり踏み込み不足だったのではと思います。かかりつけ医機能をより一層推進する観点から、地域包括診療料・加算の要件緩和など、いろいろな診療報酬上の対応が行われてきましたが、遅々として進んでいないのが現状です。今の診療報酬での評価は、かかりつけ医機能の点数を算定するよう、医療機関へのインセンティブに集中しすぎていることが、その原因だと考えています。 その典型が今改定で新設された初診料への「機能強化加算」です。かかりつけ医機能を持った医療機関であれば、どんな患者を診ても、初診に加算ができるというインセンティブであり、患者目線で考えた点数ではありません。 本来、必要なのは、患者の受療行動を変える診療報酬上の対応です。「紹介状なし」の大病院受診での定額負担徴収は、それに該当すると思います。もっとも、今改定では対象を500床以上から400床以上に拡大しましたが、400床以上に変えても、効果はあまりないのではないでしょうか。「まずはかかり...