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山形大の“ドクターフィー”、最高は年間760万円

レポート 2018年4月9日 (月)  大西裕康(m3.com編集部)

山形大学医学部参与兼特任教授の嘉山孝正氏は4月5日、2017年の1年間で同附属病院の医師が得た、いわゆるドクターフィー(医師への個別手当)の実績として、最高額が心臓外科系医師の約760万円だったと明かした。その上で、病院の経営層が工夫すれば現在の診療報酬体系でも外科医が満足する水準でインセンティブを払えるとの考えを示し、「全国の病院でも、大学でもやるべき」と述べ、外科医離れに歯止めをかける施策としても重要と訴えた。脳神経外科の最高額は約500万円、消化器外科系は約300万円だった。東京都内で開催された第118回日本外科学会定期学術集会(会頭:國土典宏・東京大学名誉教授、国立国際医療研究センター理事長)の特別企画「外科医のインセンティブ導入をめざして」で講演した。 嘉山氏は、自身が山形大学医学部長を務めていた2006年に「危険手当」の名目でドクターフィーを導入したと説明し、「例えば、外科系教授には月6万円を払う形にした」と振り返った。その後、手術の診療報酬1%分を執刀医に支払うなど手当ての充実化を進めた。 一方、日本の診療報酬体系にドクターフィーの考え方を導入するのは困難との見方も示した...