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患者申出療養、新規申請なし

レポート 2018年4月12日 (木)  水谷悠(m3.com編集部)

厚生労働省の第9回患者申出療養評価会議(座長:福井次矢・聖路加国際病院院長)が4月12日に開催され、2016年度の制度開始から2年で患者申出療養の対象となった技術数は4種類、総金額は約2.2億円、そのうち患者申出療養費用は26.1%の約6000万円であることが報告された。件数が少ないことについて、日本難病・疾病団体協議会理事の原田久生氏は、手続きの煩雑さを要因として指摘し、「患者が急いで最後の手を打ちたいということで言ってくるケースが多いわけで、そこをすくい上げる形を取ってほしい」と苦言を呈した(資料は厚労省のホームページ) 会議では、患者申出療養2例目の、大阪大学医学部附属病院が2017年4月1日に開始した「耳介後部コネクターを用いた植え込み型補助人工心臓による療法」で、制度上「報告の必要な症例」と規定されている事態が、3例全てで発生したことが報告された。うち2例は当該療法との因果関係が否定できないと阪大病院が報告しており、効果安全性評価委員会が、より厳格な患者選択をするよう指摘。これを反映した修正実施届出書の申請を待っている状況で、新規の組み入れは中止していることも報告された。...