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入院医療の再編・統合、なぜ?◆Vol.5

スペシャル企画 2018年4月18日 (水)  水谷悠(m3.com編集部)

Q:入院医療の再編・統合が行われたとのことですが、どのような変更が、なぜ行われたのでしょうか? 急性期の入院医療の基本料はこれまで、「7対1」、「10対1」に分かれていました。まず「7対1」とは「入院患者7人に対して常勤看護師1人配置」を意味し、「10対1」は同様に「入院患者10人に対して常勤看護師1人配置」のことです。 点数(患者1人1日当たり)を見ると、「7対1」は1591点、「10対1」は1332点。「10対1」に看護必要度加算1の55点を加えても1387点で、「7対1」とは204点の開きがあります。このため、例えば200床の病院で「7対1」から「10対1」に変更した場合、日々満床で稼働したと仮定すると、年間で約1億2000万円の減収になると推計され、影響が大きく、届出の変更が困難でした。 一方で人口減少、年齢構成や疾病構造の変化により、より手厚い医療を行う「7対1」のニーズは減少していくことが予想されており、ニーズに対して過剰な医療資源を投入することにつながるとの懸念がありました。そこで、2018年度診療報酬改定では、「7対1」と「10対1」を合わせて「急性期一般入院基本料」に...