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「風邪の患者を大学外来で診る」はNG?

レポート 2018年4月25日 (水)  橋本佳子(m3.com編集長)

Q:外来の診療報酬は、大病院と中小病院、診療所では違いがありますが、それはなぜでしょうか。 厚生労働省は、専門的な診断・治療は大病院へ、それ以外の、例えば生活習慣病で継続通院する場合や風邪などの軽症の疾患は、中小病院、診療所へと誘導しています。生活習慣病などの継続治療では、患者さんの生活背景も踏まえながら、地域の身近なかかりつけの医師が診るのが、より質が高い治療が期待できます。患者さんにとっては、通院するのも身近な病医院の方が便利でしょう。一方、大病院はMRIをはじめ、医療設備やマンパワー的に「重装備」であり、そこで軽症疾患などを診るのは合理的ではないという理由があります。 こうした役割分担を進めるのが「外来機能分化」と呼ばれる流れで、過去数回の診療報酬改定で推進されてきました。200床未満の病院と診療所に対しては、「かかりつけ医機能」を果たす場合の点数が設けられています。一方、大病院(2018年度改定では、大学病院などの特定機能病院と、許可病床数が400床以上の地域医療支援病院)を紹介状なく受診した場合、患者さんから費用を徴収できるようになっています。 (2018年3月5日の厚生労働...