1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 米国研修医の働き方改革、「振り子の揺り戻し」の段階へ

米国研修医の働き方改革、「振り子の揺り戻し」の段階へ

オピニオン 2018年4月30日 (月)  島田悠一(コロンビア大学病院循環器内科指導医)

m3.com会員の皆様、はじめまして。現在ニューヨークのコロンビア大学病院で循環器内科指導医をしております島田悠一と申します。内科レジデント(初期研修医)として2008年に渡米して以来、チーフレジデント、循環器内科フェロー(専門研修医)、そして指導医として米国のいろいろな病院のさまざまな立場の医師の働き方を実際に体験してきました。日本ではこの4月から新専門医制度が始まり、臨床研修や医師の働き方の改革も進むなど、医師養成の在り方が注目されていると伺っております。米国の最新事情をご紹介することで、日本における現状と将来像を考える一助になれば幸いです。 今回は米国における初期(3~7年)と専門(1~3年)の研修医(以下、「研修医」)の働き方を実例を交えながら紹介していきます。 (提供:島田氏) 米国における勤務時間・受け持ち患者数制限 米国では、医学部(メディカルスクール4年)卒業後、初期研修(希望者は専門研修も)を行います。初期研修は内科・外科・産婦人科・小児科などの領域ごとにマッチングが行われ、日本の基本領域の専門医研修に相当するものと考えられます(2017年6月現在、28領域)。 米国...