がん個別化医療に向けた遺伝子パネル検査、初の先進医療に

厚生労働省は、4月25日の中央社会保険医療協議会総会（会長：田辺国昭・東京大学大学院法学政治学研究科教授）に、先進医療会議で、先進医療Bとして「個別化医療に向けたマルチプレックス遺伝子パネル検査」の実施を「適」としたことを報告した。 申請したのは、国立がん研究センター中央病院で、遺伝子パネル検査が先進医療として認められたのは初めて。同病院は、この4月からがんゲノム医療中核拠点病院として指定を受けた。遺伝子パネル検査の実施体制を整えることが同拠点病院の要件の一つ。中央病院は、がんゲノム医療の実用化に向け、先進医療を通じて、がん関連遺伝子パネル検査システムの薬事承認を目指す（資料は、厚労省のホームページ）。 「個別化医療に向けたマルチプレックス遺伝子パネル検査」の対象は、「治癒切除不能または再発の病変を有する原発不明がん、または標準治療がない、標準治療が終了している、もしくは終了が見込まれる固形がん（原発不明がんを除く）」の患者。検査できる遺伝子変異は114。うち48の遺伝子変異については、治療薬の選択や治験への参加など、治療の選択にかかる一定の意味のある結果が得られる。 臨床研究は、25...