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医療の問題「一番は大学の衰退」-桐野高明・佐賀県医療センター好生館理事長に聞く◆Vol.2

インタビュー 2018年5月11日 (金)  聞き手・まとめ:高橋直純(m3.com編集部)

桐野高明・佐賀県医療センター好生館理事長に聞く 国立病院機構から地独法病院の理事長へ◆Vol.1 医療の問題「一番は大学の衰退」◆Vol.2 「佐賀は日本の医学に大きな貢献」◆Vol.3 ――脳神経外科出身ですが、医療政策全般に関心を持つようになったのはどのような経緯からでしょうか。 1999年に、何の準備もなく東京大学の医学部長になってしまいました。学部長在任中の4年間、耳学問と読む学問で勉強しました。その後、大学の副学長として、2004年度の国立大学法人化を体験しました。東大を退任後、国立国際医療センターに勤務しましたが、勤務している間にそこも独立行政法人になることになりました。それから、既に独法になった国立病院機構に勤務することになり、ずいぶん長い間、組織マネジメントをやってきました。その間にさまざまなことを経験しましたので、あのような本(『医療の選択』(岩波新書))も書くことができるようになりました。 あの本を書こうと思った頃、小泉政権は既に終わっていましたが、日本の医療は経費がかかって仕方がないから、もっとアメリカ的な考えを導入して市場主義的にやるべきという意見がまだ強かった...