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日医横倉会長「患者に負担押しつけ、財務省は無責任」

レポート 2018年5月2日 (水)  水谷悠(m3.com編集部)

日本医師会会長の横倉義武氏は5月1日の記者会見で、財務省が4月25日の財政制度等審議会財政制度分科会に提案した社会保障制度改革の23項目について、「経済成長ができなかった場合に給付率で患者に負担を押し付けようという財務省や財政審の提案は余りに無責任だ」と批判した(財政審は『後期高齢者の窓口負担を2割に、財政審が議論』を参照)。 横倉氏は、日医の政策判断基準として「国民の安全な医療に資する政策か」、「公的医療保険による国民皆保険を維持できるか」の二つを強調。財務省提案の23項目のうち、特に「医療保険の給付率を自動的に調整する仕組みの導入」、「地域別診療報酬の活用」、「受診時定額負担の導入」について、「二つの判断基準に照らして非常に問題が大きい」と指摘した。 「医療保険の給付率を自動的に調整する仕組みの導入」について、日本では欧州諸国に比べて国民負担率が低いとして、「経済成長ができなかった場合には、患者だけでなく社会全体の負担率を調整することでカバーするべきだ」と主張。また、経済成⻑が進まない場合や、医療費が高騰した場合のリスクを全て負担者が負う仕組みとなっているとの財務省の主張に対しては...