1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 大学救命救急センターにある総合診療科の役割 - 古屋大典・埼玉医科大学国際医療センター総合診療・地域医療科教授に聞く◆Vol.1

大学救命救急センターにある総合診療科の役割 - 古屋大典・埼玉医科大学国際医療センター総合診療・地域医療科教授に聞く◆Vol.1

インタビュー 2018年5月30日 (水)  聞き手・まとめ:高橋直純(m3.com編集部)

埼玉医科大学国際医療センター(埼玉県日高市) の救命救急センターには、総合診療・地域医療科が設置されている。同科の古屋大典教授に大学病院における総合診療の役割、地域連携について話を聞いた(2018年4月24日にインタビュー。全3回の連載)。 ――古屋先生が所属されている総合診療・地域医療科は救命救急センター内に設置されているのが特徴的かと思います。どのような意図が込められているかをお聞かせください。 埼玉医科大学国際医療センターの総合診療・地域医療科は、大きく分けて2つの特徴があります。一つは、通常、大学病院の中にある総合診療科は予約なしで患者さんを受け入れる、いわば扉の開いた部門です。初診患者さんや紹介の患者さんが来られることが多く、どの科にかかればいいのかが分からない患者さんが来る場所でもあります。 我々は救命救急センター内にあって、内科的疾患、救急車を呼ぶほどではないけれども、地域の先生が診察されて「すごく血圧が下がっている」とか「危機的な状況ではないけれども、とりあえず診てほしい」という患者さんに対応することがメインです。 例えば、いつも通りに元気に働いている人に胸水が確認され...