1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 進む病院の再編統合、ネックは「給与体系の相違」

進む病院の再編統合、ネックは「給与体系の相違」

レポート 2018年5月16日 (水)  橋本佳子(m3.com編集長)

厚生労働省の「医療計画の見直し等に関する検討会」の「地域医療構想に関するワーキンググループ」(座長:尾形裕也・東京大学政策ビジョン研究センター特任教授)が5月16日に開かれ、茨城県と徳島県における病院の再編統合の事例が紹介された。医師不足や医師の高齢化、今後の医療ニーズの変化などを踏まえ、公立病院同士に限らず、済生会病院と労災病院、公立病院と医師会立病院などの再編統合も進んでいることが注目点だ。半面、再編統合しても医師不足が解消されなかったり、経営母体が異なる場合、給与体系の相違が問題となるなどの難しさも示された。 岩手県保険福祉部技官兼副部長兼医療政策室長の野原勝氏は、「徳島県のように医師が多い県でも、医師の地域偏在が大きな課題になっていることが分かった。将来の必要な医療機能への転換を議論するに当たって、それを担う人材をいかに確保するかが重要になる。調整会議においても、医師の偏在対策についての議論が必要」と指摘した。 全国の341の構想区域のうち、病院の再編統合についての議論を行っているのは、24構想区域。各構想区域では、公立病院では「新公立病院改革プラン」、公的病院等では「公的医療...