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外科系医師、「手当」充実で着実に確保、山形大

レポート 2018年5月18日 (金)  橋本佳子(m3.com編集長)

「3K」と言われる外科系診療科でも、着実に入局者を確保している大学がある。その一つが山形大学だ。例えば、産婦人科医の場合、過去10年間の入局者数は計30人。多い年では6人入局。心臓外科などを含む第二外科などでも入局者がゼロの年はない。 山形大学医学部参与の嘉山孝正氏 旧帝大でも外科系医師不足に悩む中、山形大学が外科系医師を着実に採用しているのは、勤務時間外や休日の手術・麻酔・処置や、時間内でも高度な技術を必要とする難易度が高い手術について、「診療従事特別調整手当」という名称で医師手当を充実させるなど、2000年代後半以降、医師の待遇改善を図ってきたことが大きい。今年4月の第118回日本外科学会定期学術集会で、山形大学医学部参与兼特任教授の嘉山孝正氏が現状を紹介した(『山形大の“ドクターフィー”、最高は年間760万円』などを参照)。 第二外科の常勤医の場合、所定の給与に加え、医師手当の最高は、2017年度の場合、年約768万円にも上る。最少でも年200万円近い。嘉山氏の専門である脳神経外科では、最高が年約508万円、最少は年約50万円だ。 外科系以外でも、観血的処置を行う内科系医師にも手...