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「地域別の診療報酬は“伝家の宝刀”」、荒井奈良県知事

レポート 2018年5月28日 (月)  橋本佳子(m3.com編集長)

社会保障制度改革推進会議(議長:清家篤・慶應義塾大学商学部教授)が5月28日に開催され、地域医療構想や国民健康保険改革の進捗等について議論、国保改革の取り組みを紹介した奈良県知事の荒井正吾氏は、「受益と負担を総合的にマネジメントしていく」と説明、受益と負担が均衡しない場合、「地域別の診療報酬設定の活用は、最終的な選択肢の一つ」と説明した(資料は、内閣府のホームページ)。 荒井知事は、「診療報酬の引き下げありき、という政策ではない。むやみに“伝家の宝刀”を抜くことはしないが、法律で規定された権能であり、抜けないのもおかしい。どんな時に刀を抜くべきか、法律の趣旨をいかに解釈するかが重要」と述べた。地域別の診療報酬設定は、「高齢者の医療の確保に関する法律」に規定された権限であり、診療報酬の1点10円という単価を変更できる規定。都道府県の申請を受け、最終的には厚生労働大臣が定める。 国保の都道府県単位化は、2018年度から全国でスタート。奈良県では、2018年度には国保の赤字補てんのため一般会計からの法定外繰り入れを解消、2024年度には各市町村で異なる保険料水準の統一を目指す。その実現に向け...