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嫌なことばかりではない、プロキュアメントに差し込む一筋の光

オピニオン 2018年6月16日 (土)  北原大翔(シカゴ大学 心臓胸部外科心肺移植・機械式循環補助 クリニカルフェロー)

[連載第1回はこちら] プロキュアメント時に感じる大きなストレスの一つに、言葉が全く通じないというのがあります。自分の施設ではある程度僕の発音や間違いに慣れてくれているので、何を欲しているのかなんとなく察してくれるのですが、他施設にいくと自分がいかに適当な発音でやっているのかを思い知らされます。手術室の看護師に必要なモノの名前を言っても、1回で分かってもらえることの方が少ないです。だいたい他のチームの外科医(いい人)が翻訳、というか、同じ単語を僕には全く同じように聞こえるように言い直してくれます。 何度かプロキュアメントに行って分かったことは、プロキュアメントを専門にやっている外科医(そういう職業もあるみたいなんです)は変わり者が多い印象があります。もちろんいい人もいるのですが、なんかワーワー騒いでいたり、勝手に心臓の方にまで口出しをしてきたりする人なんかがいて、そういう時はめちゃくちゃストレスフルなのです。この前、心臓を止めた後に氷をかけようとしたら(臓器保護のため冷やすのが大事なのです)、「これはうちの氷だ、使っちゃダメ」と意地悪されました。意地悪な小学生でもここまでの意地悪はしな...