1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 救急クリニックからみた川越、そして埼玉の医療

救急クリニックからみた川越、そして埼玉の医療

オピニオン 2018年6月11日 (月)  木川英(川越救急クリニック副院長)

「世に小京都は数あれど、小江戸は川越ばかりなり」と謳われた埼玉県川越市にある全国初となる救急科で開業した「川越救急クリニック」に勤務しております木川英(きがわあきら)と申します。 設立8年目の当クリニックは、夜間専門で診療を行っており、診療時間は16時から22時まで救急・一般外来行い、翌9時まで救急車を含めた急患を診療しております。救急車の受け入れは1年間に1600台から1700台。埼玉県の救急指定病院の平均が1病院あたり700台程度で、倍以上の台数を受け入れていることになります。私は5年前に青森県八戸市から移って参りました 。 m3.comで執筆するにあたり、第1回では私が勤務する埼玉県の川越地区の救急医療、特に一次、二次の状況について、思うところを記したいと思います。自虐的ではありますが、この救急クリニックが成り立っている時点で問題山積と思われます。 夜間休日診療所がどの自治体にもあるかと思いますが、川越市ではまずそれが機能していません。あることはあるのですが、ほとんど診察もしてくれないようで、患者さんから「今、休日夜間診療所にいるのですが、ここでは診れないと言われました。そちらで...