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千葉大病院でCT報告書確認ミス、2人死亡

レポート 2018年6月8日 (金)  水谷悠(m3.com編集部)

千葉大学医学部附属病院(山本修一病院長)は6月8日に記者会見を開き、患者9人でX線CTの画像診断報告書の確認遅れがあり、うち4人の治療結果に影響を及ぼし、2人が死亡したと発表した。山本氏は「患者様のご冥福を心よりお祈り申し上げる。患者様、ご家族に多大なご負担とご心労をおかけし、深くお詫び申し上げる。全力で再発防止に務める」と謝罪した。 山本修一氏(左)と副病院長・医療安全管理責任者の市川智彦氏 山本氏によると、現時点で法的措置を取った患者はいないが、金銭的な補償を含めて対応するという。医療事故調査制度に基づく報告は、死亡に至っていない件も含めて検討する。 9件の概要は次の通り。年齢、性別に続くのは基礎疾患名と見落とし対象病名。 ◆治療結果に影響あり、死亡=2人 (1)60代女性。炎症性腸疾患、腎がん。2013年6月に炎症性腸疾患の経過観察のためにCT撮影をしたが、担当医によって画像診断報告書の腎がん所見の確認がなされず、2017年10月にアレルギー・膠原病内科によるCT撮影で腎がんを認識。同年12月に死亡した。 (2)70代男性。皮膚悪性腫瘍、肺がん。2016年1月、担当医が皮膚性悪性...