1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 「診療報酬を故意に不正・不当請求」、国は答弁書で特定せず

「診療報酬を故意に不正・不当請求」、国は答弁書で特定せず

レポート 2018年6月14日 (木)  橋本佳子(m3.com編集長)

まち神経内科クリニック(福岡市中央区)院長の町ミチ氏が、保険医療機関の指定と保険医登録の取り消し処分を不服として国を訴えていた裁判の第1回口頭弁論が6月14日、福岡地裁(倉澤守春裁判長)で開かれ、町氏側は訴状を、国側は答弁書をそれぞれ陳述した。町氏側は取消処分は無効と訴える一方、国側は診療報酬の不正・不当が認められ、監査では聴聞を行うなど手続き的にも問題がないとし、「各取消処分は適法」と主張。しかし、「原告医院が故意に不正請求をし、原告が故意に不正請求をさせていたこと」については、「追って主張する」という表現にとどまっていた。 町氏の代理人弁護士の山本哲朗氏は、法廷で「いつ、誰に対して不正・不当請求を行ったと認定しているのか、特定できないので、それを明らかにしてもらいたい。その事実を踏まえて反論したい」と訴えた。 国側は8月17日までに準備書面を提出する予定。「種類と件数が多いので、整理には2カ月かかる」(国側)。国側が不正・不当請求の日時等の事実のほか、処分に当たって「故意」をどのように認定していたかをどこまで明らかにするかが次の注目点だ。その内容を踏まえ、町氏側は事実が明らかになっ...