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日医、AIと医療で提言、「医療従事者とAIが協調する医療の実現を」

レポート 2018年6月21日 (木)  長倉克枝(m3.com編集部)

日本医師会常任理事の羽鳥裕氏は6月20日の定例記者会見で、第Ⅸ次学術推進会議報告書「人工知能(AI)と医療」について報告をした(報告書は、日医のホームページ)。医療分野でのAI利活用の推進と、倫理的・法的・社会的課題(ELSI)についての留意点などをまとめている。今後は内閣府で進行中のAIに関する専門家会議に提案する。 「人工知能(AI)と医療」の報告書を持つ羽鳥氏 医療分野でのAI利活用ではデータの収集が最も重要であり、ELSIも重要だとした基本認識の上で、特にゲノム情報について羽鳥氏は「医療分野のデータが構造化され、ゲノム情報と併せて解析されることで医療の世界でも革命的変化が起こる。一方で、米国や中国の巨大IT企業が日本のゲノム情報を取りに来ようとしている。電子化された情報は容易に国境を越える。今後は法的な面も含めての整備が必要だ」と述べた。 報告書は基本的には医療分野でのAI利活用について書いているが、一方でELSIの留意点についても記載しており、羽鳥氏は「AIは有効性や安全性の確保が十分でなければ実用化されるべきではなく、有効性や安全性の確保は極めて重要だ」とした。AIそのもの...