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病院はACPに向いてない!でも… ‐西川満則・長寿医療研究センター緩和ケア診療部医師に聞く◆Vol.2

インタビュー 2018年6月29日 (金)  聞き手・まとめ:大西裕康(m3.com編集部)

日本のアドバンス・ケア・プランニング(ACP)第一人者である国立長寿医療研究センター緩和ケア診療部/エンドオブライフケアチーム医師の西川満則氏に、ACP普及に向けた医師の関わり方などを伺う連載の第2回は、病院に勤務する医師とACPの関わりについて伺った(2018年4月25日にインタビュー。全3回の連載) ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ――病院勤務の医師はどのようにACPと関わるべきでしょうか。 誤解を恐れずに言えば、病院はACPに向いていません。それでも、ACP普及の黎明期である今、病院医師の関与は不可欠でもあります。病院がACPに向いていない主な理由は、下記の2点です。 ・医師と患者さんが、共に過ごした時間が、かかりつけ医に比べて短い場合も多い ・在院日数の関係で、医師と患者の接する期間が短く、入院期間の大半は治すための医療に費やされる 特に急性期の場合は在院日数が最大でも約2週間でACPの推進には、難しい環境でしょう。外来に長期間通っている場合は別かもしれませんが、十分に時間があるとは言えません。また、入院する患者さんは疾...