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「地域密着型病院の整備がカギ」、相澤日病会長

レポート 2018年6月28日 (木)  橋本佳子(m3.com編集長)

第68回日本病院学会が6月28日に金沢市で開催され、日本病院会会長の相澤孝夫氏は、「社会環境の激変と医療制度改革の荒波を受ける病院の未来」をテーマに講演した。 相澤氏は、人口の高齢化など急激な社会環境の変化とケアニーズの変化が進む中で、地域包括ケアシステムの構築と医療機能の分化・強化、連携が重要であるとし、これらを病棟単位ではなく、病院単位で進める必要性を強調した。希少なニーズには拠点ごとに充実した「基幹型病院」(広域型病院)を整備して対応、その周囲に日常的に頻度が高い疾患を診る複数の地域密着型病院(近隣型病院)がある構想を提示。「病院単位」を提唱するのは、入院医療と同様に、在宅医療でも複数の職種がチームで関わることから、「各職種が病棟業務の片手間でできるものではない」という理由からだ。「地域密着型病院をいかに整備していくかが、地域医療構想において極めて大事ではないか」(相澤氏)。 日本病院会会長の相澤孝夫氏 「人口減は医療の担い手の減少」 相澤氏はまず講演で、医療を取り巻く急速な変化として、人口構成、それに伴う医療ニーズの変化を挙げた。今後、75歳以上人口が増えていくものの、肺炎や骨...