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病院総合医「便利屋でなくリスペクトされる存在目指す」

レポート 2018年6月29日 (金)  橋本佳子(m3.com編集長)

日本病院会副会長の末永裕之氏は、金沢市で6月29日に開催された第68回日本病院学会のシンポジウム「育てよう病院総合医」で基調講演し、この4月から同会が開始した「病院総合医」について、「便利屋として重宝されるだけではなく、リスペクトされる存在を目指す。将来的には幹部職の道も考えられる」と述べ、「管理者の病院総合医に対する理解が必要」と呼びかけた。既に基本領域の専門医を取得し、セカンドキャリアを目指す医師などが、病院総合医の研修対象になるという。 末永氏は病院総合医養成の背景要因として、専門細分化した医療の隙間を埋めるなど、現在の医療が抱える問題のほか、この4月からスタートした新専門医制度を挙げた。19番目の基本領域となった総合診療専門医について、「反対しているわけではないが、本当に必要としている病院における総合医が育たないのではなか」と末永氏は述べるとともに、専攻医が「大都市部」「大学病院などの大病院」に集中する懸念があり、中小病院など各領域の専門医を集めることの難しさなどがあるとした。 日本病院会副会長の末永裕之氏 かねてから新専門医制度への懸念を呈していた末永氏は、2018年4月に研...