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「集約化と患者の意識改革」-小林順二郎・国立循環器病研究センター病院長に聞く◆Vol.2

レポート 2018年7月17日 (火)  水谷悠(m3.com編集部)

Vol.1はこちら ――働き方改革の議論が行われる一方で、労働基準監督署はどんどん病院に入ってきますね。 まあ、それは向こうも仕事なのでね。医療界に関しては(法施行から)5年の猶予期間があり、様子を見ているところですが、「忙しかったので手術ミスしました」では駄目なので、しっかりしないといけません。寝られずに手術したら、やはり集中力を欠いているのではないかと思います。結局は、集約化しかないのではないかと思います。うちは人が多いので同時に二つ手術することもできますが、普通の病院などでは、できないでしょう。 地方でも、市が乱立しているようなところで、一つ一つの市が市民病院を持とうとするでしょう。市民サービスなのか、市としてのプライドなのか分かりませんが、そうすると、産科はそれぞれ医師1人ずつなどということになってしまいます。 ――集約化で医師1人当たりの症例数も増えれば、技術も上がりますよね。 うちは、手術が速いです。私はここに20年いますが、昔は夕方に終わっていたのが、今は昼過ぎに終わっていて、疲れないのですよ。症例が多ければ、経験が積めて早く上手になり、早く終わる。「心外は(時間が)長い...