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出願資格は「僻地の医療機関等での体験8日以上」 - 島根大学◆Vol.1

スペシャル企画 2018年8月29日 (水)  橋本佳子(m3.com編集長)

医学部定員の「地域枠」は、都道府県が医学生に「奨学金」を貸与し、卒後一定期間、その都道府県での勤務を義務付けるのが一般的。 これに対し、島根大学医学部では、ユニークな入試枠を設けている。そのうち、「地域枠」(出身校の推薦必要)は、「島根県内での医療機関等での医療福祉体験活動」を課すほか、市町村長らによる面接を受けるのが、出願の条件だ。医師としての適性と島根県の地域医療への意欲を見極めるのが狙い。同医学部医学科長の熊倉俊一氏に、この入試枠を含め、地方大学の卒業生が地元に定着するさまざまな工夫を説明してもらった(2018年7月11日に取材。全3回の連載)。 熊倉俊一氏 島根大学医学部医学科には、卒後に島根県内で勤務する医師増加を目的とした入試枠が4つある。中でも特徴は、出身校の推薦が必要で、「島根県内の僻地医療機関等」もしくは「島根県内の医療機関等」での医療福祉体験活動を出願要件としている枠を、1つずつ設けている点だ。いずれも地域医療を担う医師としての「適性」を評価するのが目的で、全国的にもユニークな入試だ。 同医学科科長の熊倉俊一氏は、その狙いや仕組みを次のように説明する。「地域医療に対...