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地方大学のミッションは「地域医療貢献」- 島根大学◆Vol.3

スペシャル企画 2018年9月14日 (金)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

(※島根大学医学部医学科長の熊倉俊一氏へのインタビュー。本文中、敬称略。Vol.1、Vol.2の記事を参照) ――島根大学では、入試の段階から、島根県内に医師を定着させるさまざまな工夫をされています。 島根大学医学部医学科の入学者に占める地元出身者の減少、2004年度の臨床研修必修化などに伴い、卒業後、島根県に残る医師が減少していました。しかも、島根県内でも、出雲市と松江市に医師が偏在し、それ以外の地域での医師不足対策が問題になっていました。 地元出身者は、卒業後も地元に残る傾向は高いことは想定されたので、島根県内でも両市以外の高校出身者向けの入試枠を2006年度に設けたのが、最初です。その後、2009年度には、厚生労働省が緊急医師確保対策を打ち出したので、本学でも奨学金付きの地域枠を設けるなど、本学の地元出身者が島根県内に定着する取り組みを進めてきました。 新入生向けの入試枠は22人、学士入学3人分を入れると、計25人。年によって多少変動はありますが、ほぼ定員いっぱい採用できます。「県内定着枠」(前期入試)は、全国から募集しています。例えば、東京都の高校生も夏休みなどに5日間、島根県...