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情報取れず「何かが起きている」、AMAT派遣

レポート 2018年7月21日 (土)  水谷悠(m3.com編集部)

西日本豪雨で全日本病院協会は7月9日からAMAT(全日本病院医療支援班)を被災地へ派遣した。被災地の全日病支部から派遣要請がない段階でも、東京の本部で必要性を判断して派遣する「プッシュ型支援」を実施。現地では、避難所での医療や施設間搬送、会員病院の状況調査に当たった。全日病常任理事の猪口正孝氏に全体の調整について聞き、岡山県倉敷市にAMATとして入った南多摩病院(東京都八王子市)の動きを追った。 岡山に派遣する判断をしたときの記録 猪口氏によると、7月8日の段階で、広域災害救急医療システム(EMIS)上で情報が取れない全日病の会員病院があった。また、全日病岡山支部からの報告では、支部でも情報収集に苦慮しており、テレビでの情報に頼っている状況だった。このため、正式な派遣要請を待たず、7月8日午後1時25分に「派遣が必要」との判断をし、夕方までには岡山県に向け南多摩病院と筑波記念病院(茨城県つくば市)、愛媛県に向け加納総合病院(大阪市)の計3隊が先遣AMATとして出発した。 壁一面に、連絡や判断の経過を記録 一方、広島県では情報収集がスムーズに進み、この時点ではAMAT派遣の必要なしとの報...