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「ローカル」から「グローバル」人材養成に転換 - 旭川医科大学◆Vol.3

スペシャル企画 2018年8月21日 (火)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

(旭川医科大学学長の吉田晃敏氏へのインタビュー。本文中、敬称略。経緯は、Vol.1を参照) ――旭川医大は2018年度の入試で、独自の地域枠を3人、一般入試の後期枠を7人それぞれ減らし、「AO入試国際医療人特別選抜」枠を5人新設しました。 旭川医科大学学長の吉田晃敏氏 われわれは常に将来を見据えて取り組んできました。北海道内には3つの医育大学があります。本学だけで、卒業後に道内に残る医師が1学年60人輩出したら、10年で600人、20年では1200人に上ります。一方で、これから高齢化と人口減少が進みますから、このままでは医師過剰時代が来るのは明らかです。それに対応するための施策の一つが、「AO入試国際医療人特別選抜」の導入です。 その根底にあるのは、「ローカル(北海道)から、グローバル(世界)」への転換という発想です。「グローバルは、ローカルをも制す」という枠組みの構築を目指します。 例えば、北海道の利尻島の住民が腹痛を訴え、膵臓癌の初期だったとします。「利尻島の住民だから、地域医療で我慢を」として対応してしまったら、それは問題でしょう。僻地や離島に住む人も含め、日本のどこにいても、「...