1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. NCD、手術成績の均てん化に寄与 - 森正樹・日本外科学会理事長に聞く◆Vol.1

NCD、手術成績の均てん化に寄与 - 森正樹・日本外科学会理事長に聞く◆Vol.1

スペシャル企画 2018年8月18日 (土)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

NCDが2011年にスタートしてから8年目に入った。これまでに蓄積された症例数は約969万例、参加施設は約5000施設。世界でも類を見ないビッグデータに成長。手術成績の向上につなげるほか、診療ガイドライン作成の基礎データとして用いるなど、今はそのデータの利活用の段階に入っている。この4月からスタートした新専門医制度の専攻医の手術症例登録データベースとして用いられるなど、利用シーンも広がっている。 日本外科学会理事長の森正樹氏に、外科領域におけるNCDの現状をお聞きした(2018年7月6日にインタビュー。全2回の連載)。 ――NCDが2011年にスタートした経緯や現在、臨床上、どのように活用されているのかをお教えください。 日本消化器外科学会が専門医制度における症例登録の便利さ、正確さを担保するための仕組みを検討したことをきっかけに、日本外科学会が中心となり、各学会がそれまで持っていた独自のデータベースを集約化する形で、NCDがスタートしました。それ以前は、専攻医たちは紙ベースで記録を残すなど、手間がかかっていたのですが、NCDにより利便性が高まりました。 日本外科学会理事長で、大阪大学...