「初期研修の内容を学生時代に」、山下AJMC会長

全国医学部長病院長会議（AJMC）会長の山下英俊氏（山形大学医学部長）は7月31日、会長就任後初めて記者会見を開き、卒前・卒後のシームレスな医師養成として、「初期臨床研修の内容を学生時代に終えられるよう医学教育のさらなる改革を進めていきたい」との考えを示した。実現に向けた具体化のスケジュールについては、「ステューデント・ドクターが医行為を実施しても法的に問題ないという担保を厚労省から改めて明確にしてもらうなど、少なくとも（会長）任期の2年中に医学生が問題なく地域で臨床実習できる環境を形にしたい」と述べた。 医学教育について語る山下氏 山下氏は、「初期臨床研修の目標のうち、ほとんどの内容を1年未満に経験している。それを（医学部の学生時代に経験するよう）前にずらしてもそんなに問題ない」との認識を示した。その上で、厚生労働省が、医学生の臨床実習において実施可能な医行為の内容を見直す検討を進めている状況などに触れ、「法律上の問題などが不安定なので、環境を整備して、卒前教育、臨床能力を上げるような実習をできるようにしたい」と強調。「医学生が指導医と一緒に医行為を行っても医師法に接触しないとなって...