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乳腺外科医裁判、警察・検察側はDNA鑑定試料を廃棄

レポート 2018年8月4日 (土)  高橋直純(m3.com編集部)

東京都足立区の柳原病院で自身が執刀した女性患者に対してわいせつな行為をしたとして、準強制わいせつ罪で逮捕・起訴された男性外科医に対する東京地裁での公判が再開されるのを前に、医療関係者有志で作る「外科医師を守る会」は8月3日、東京都内で「乳腺外科医冤罪事件 真相を知る会」を開催した。弁護団は逮捕の決め手となった男性外科医のDNA鑑定について「抽出プロセスの記録もなく、鑑定試料を廃棄しており、最低限の科学性を備えていない」と主張。柳原病院院長の石川晋介氏は「僕たちは一貫して先生は守ろうとしている。どうかご支援をお願いする」と訴えた。 裁判は2016年11月30日の初公判の後、裁判所、検察、弁護士で公判の進め方を非公開で協議する「期日間整理手続き」に入った。期日間整理手続きは次回で15回目となり、異例の回数となっている。2018年9月10日から公判が再開することが決まっており、弁護団は2018年度中には判決が出る可能性もあると説明している。 起訴状によると、男性外科医は2016年5月10日午後2時55分から午後3時12分までの間、病院の病室内において、手術後で抗拒不能状態にあり、ベッドに横た...