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公立病院、2億円収支改善のための秘策とは―江角悠太・志摩市民病院院長に聞く◆Vol.2

インタビュー 2018年8月20日 (月)  聞き手・まとめ:高橋直純(m3.com編集部)

――2017年度の医業収益は約6億円、医業費用は約11億円で、一般会計繰入額合計(公立病院会計における赤字幅を示す指標)は約5億660万円ということですが、病院経営の見通しはいかがでしょうか。 最も悪い時期(2015年度)は赤字が7億1600万円でした。病院再生の4年計画の2年目ですが、この2年間は計画よりちょっと上乗せのペースで来ています。今総務省が出している基準を基に志摩市の財政当局が認めた額では、この規模(一般病床17床、療養病床60床)でこの地域の病院だと3億2000-3億3000万円までの医業収支赤字は許容できるとされています。なので、少なくともあと2億円を減らさなくてはいけない計算です。7月の入院患者数は平均50人、外来は月1600人ぐらいです。地域の医療需要を踏まえて、この病院の規模を最大限に活用しても、2億円の増益は難しいです。 国民健康保険志摩市民病院 日本の各地でそういう状況があり、人口減少のスピードが早いところから、医療が無くなっていく、コンビニと一緒ですね。病院はコンビニと一緒でいいでしょうか? 人間にとって必要不可欠なライフラインなはずです。全ての地域住民が最...