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医師集めの切り札、高校生と高齢医師―江角悠太・志摩市民病院院長に聞く◆Vol.3

インタビュー 2018年8月30日 (木)  聞き手・まとめ:高橋直純(m3.com編集部)

――医師の地域偏在や働き方改革が問題になっています。 僕がやりたいと思っているのは、フレキシブルな勤務体系です。若手ドクターでは、会社を起こしたり、海外に行ったり、自分たちでNPO、NGOを作ったりする人が増えてきていますが、今の病院では、なかなかそういう人たちに活躍する場を提供できない。 会社経営など医療の外に出ようとする人も、現場で働き続けた方が絶対いいと思います。やっぱり現場から離れると、医者は医者じゃなくなるんです。自分たちのやりたい理想を実現しつつ、病院でも働けるという働き方に変えていきたいです。会社を作った後輩たちから、そういう働き方を作ってほしいと言われたので、じゃあ、僕がやってやるよと。今年は抜本的に医者の給料システムと雇用システムを、がばっと変えていきます。 そのロールモデルが、現在、外来を担当してもらっている80歳の先生です。アメリカ人ですが、今年から6カ月休んで6カ月働くというシステムです。6カ月間はアメリカに帰って家族と過ごして、6カ月はこっちで単身赴任で働く。彼は死ぬまで医者として働きたいけど、奥さんはアメリカが長いので、こっちに来たくない。それで2人で話した...