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臨床実習72週、充実に向け多彩な“仕掛け” - 札幌医科大学◆Vol.1

スペシャル企画 2018年8月31日 (金)  橋本佳子(m3.com編集長)

全国の医学部・医科大学が今、直面している課題の一つが、「2023年問題」、つまり世界医学教育連盟(WFME)の国際認証を取得するための対応だ。 札幌医科大学では、認証取得の準備の一環として、2017年度の医学部4年生から臨床実習を計72週とした。時間の拡充だけでなく、実習に先立ち、臨床現場に触れ、医師としての素養を涵養することなどを目的に、1年生からさまざまなカリキュラムを取り入れている。同大医学部長の三浦哲嗣氏に、同大の取り組みを取材した(2018年8月1日に取材。全3回の連載)。 医学部の1年生から、医療の現場に触れたり、医師を目指すモチベーションを高めるため「アーリー・エクスポージャー(早期体験学習)」をカリキュラムに取り入れる大学は多い。札幌医科大学でも早期体験学習に「地域滞在実習」として、道内各地域に学生が出向き、地域の医療体制、健康課題などについて、住民と交流する機会を設けている。 同大の特徴は、それだけにとどまらず、医療に限らず、広く社会に目を向けてもらう機会を設けている点だ。 1年生では、カリキュラムの一環として、札幌医大附属病院内での市民ボランティア活動に参加する。病...