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「医師の働き方改革」、単なる時短にあらず◆Vol.1

スペシャル企画 2018年8月21日 (火)  司会・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

厚生労働省の「医師の働き方改革に関する検討会」の議論が今秋以降、最終局面を迎える。7月の同検討会では各種調査結果のほか、日本医師会が主導してまとめた「医師の働き方改革に関する意見書」が公表され、議論の素材はおよそ出揃ったと言える。 日医副会長の今村聡氏と、2017年4月に報告書をまとめた「新たな医療の在り方を踏まえた医師・看護師等の働き方ビジョン検討会」の座長を務めた、東京大学大学院医学系研究科国際保健政策学教室教授の渋谷健司氏という2人の検討会のキーパーソンに、医師の働き方改革をめぐるこれまでの議論や今後の方向性などを語っていただいた(2018年8月9日に対談。全5回の連載。文中、敬称略)。 日本医師会副会長の今村聡氏(左)と東大教授の渋谷健司氏(右) ――まず先生方は研修医時代、どんな生活を送っていたのか、お聞かせいただけますか。 今村 大学卒業後、研修したのは、三井記念病院(東京都千代田区)の麻酔科です。出身は秋田大学ですが、あまり大学には行っていなかったため、先生方に顔を知られず、「お前、俺の医局に来い」とは言われなかったので、東京に出ることになりました(笑)。虎の門病院(東京...