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東大病院の「Todai OncoPanel」、先進医療B

レポート 2018年8月22日 (水)  橋本佳子(m3.com編集長)

厚生労働省は、8月22日の中央社会保険医療協議会総会(会長:田辺国昭・東京大学大学院法学政治学研究科教授)で、先進医療会議において、東京大学医学部附属病院の「遺伝子パネル検査(Todai OncoPanel)を「先進医療B」としたことを報告した。保険給付されない費用(先進医療に係る費用)は91万5000円(資料は、厚労省のホームページ)。 適応は、「治癒切除不能または再発の病変を有するがん患者」。次世代シーケンサーを活用して網羅的に遺伝子検査を行い、その結果をゲノム知識データベース「T-CanBase」と照合、専門家チームの討議を経て、担当医に解析結果を報告する。現在保険収載されている薬剤のみならず、臨床治験が進行している薬剤についても報告し、科学的に裏付けられた治療法選択を目指す。 「Todai OncoPanel」を用いたこれまでの解析では、原発性肺および骨、軟部肉腫その他合計 56例を解析し、肺癌31例中11例(35%)で治療標的分子の変異を、肉腫15例中3例(20%)で一般検査では同定されない分子診断マーカーを検出している。1年6カ月の期間で200例の解析を行い、薬事承認と保険...