1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 大野病院事件、医師の9割超「知っている」-「大野病院事件」の無罪判決から10年◆Vol.1

大野病院事件、医師の9割超「知っている」-「大野病院事件」の無罪判決から10年◆Vol.1

レポート 2018年9月8日 (土)  橋本佳子(m3.com編集長)

福島地裁は2008年8月20日、帝王切開手術後に妊婦が死亡、業務上過失致死罪に問われ、逮捕・起訴された産婦人科医に対し、無罪判決を言い渡した。当時は、医療者に限らず、社会一般で注目され、“医療崩壊”と称された2000年代後半の象徴的な事件となった。 あの日から10年――。m3.com意識調査で、この事件について知っているかを聞いたところ、「内容まで詳しく知っている」との回答は、開業医36.5%、勤務医34.8%に上り、「概要のみ知っている」「事件名程度は知っている」を合わせると、8割を超え、いまだ多くの医師の記憶に残り、広く知られる事件であることが確認された。 その影響について聞いた質問では、「萎縮医療が広がった」「訴訟リスクが高い科を選ぶ若手減少」を挙げる医師が6割を超えた。さらに事件後、「マスコミの医療に対する目が厳しくなった」との回答が、「医療に理解を示すようになった」を大幅に上回るなど、ネガティブな影響を及ぼしていることがうかがえた。 Q1:「福島県立大野病院事件」を知っていますか。 「内容まで詳しく知っている」との回答は、医師で高く、開業医36.5%、勤務医34.8%。「概要...