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「産科から足を洗いました」-「大野病院事件」の無罪判決から10年◆Vol.3

レポート 2018年9月10日 (月)  橋本佳子(m3.com編集長)

m3.com意識調査『「大野病院事件」の無罪判決から10年』には、さまざまな意見が寄せられた。その影響に関する主な意見を紹介する。 【“医療崩壊”の象徴】 ・最終的に無罪になってよかったのですが、もし有罪になっていたらどのようなことになったかと思うと、今でもぞ―っとします。この事件が風化してしまわないように、語り継ぐ必要があると思います。【勤務医】 ・医療システムの問題を個人の責任に転嫁したために発生した、医師、患者、社会のいずれにとっても不幸な事件。地域医療崩壊の一端を担っている。残された家族の気持ちは分かるが、個人や病院を訴えても何も変化しないはずなのに、弁護士がそそのかしたのでしょうかね。少なくとも、医師としての善意で地域医療を守ろうという奇特な方はこの事件で激減したと思う。【勤務医】 ・我々の世代においては、極めてセンセーショナルな事件であった。私を含め、多くの先生方にとって医師という職業観をも変えさせる事件であった。相前後して報道された他の医療機関の医療事故とされる報道も含めて、国民的議論を深める好機とも捉えられたが、抜本的対策はなされず今日に至っている。【勤務医】 ・医療界...