日医、「医師の残業規制」巡る日経新聞記事に抗議

日本医師会の今村聡副会長は9月4日の定例記者会見で、8月26日付け日本経済新聞記事『残業規制、医師は緩く 救急・産科は上限見送りも』について、「検討会の議論の経過を、良識を持って見て、理解いただいているのであれば、こうした記事は出ないのではと、考える次第だ」と抗議した。 記事は「厚生労働省が『医師に限定した残業規制を2024年度に導入するが、一般労働者より基準を緩くし、特に救急救命や産科など長時間の対応が必要な診療科にはさらに例外規定をつくる』と判断した」というもの。今村副会長は記事に対して、「現在の審議状況からすれば厚労省が方針を出すこと自体、そもそも考えがたい」と指摘。厚労省の担当者に「こういう決定があるのか」と確認したが、「『議論の最中で決定していない』という当たり前の返事が来た」と説明した。 医師の働き方改革検討会でもこのような議論は全く行われていないとして、「この記事を見て意見が発信されてしまったケースも見られ、甚だ遺憾である」と述べた。...