1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 救急クリニックから見るマスメディアの医療報道

救急クリニックから見るマスメディアの医療報道

オピニオン 2018年9月16日 (日)  木川英(川越救急クリニック副院長)

毎回、コメントありがとうございます。いつも勉強になることがたくさんあり、目から鱗です。前回の『実感とは異なる「地域間医療格差がない日本」』に対していただいたご意見を簡単に振り返ります。 『報酬が多ければ、当直問題の解決になる』 若手の医師が常勤先で当直せずに外部では当直をしており、報酬の差が主な理由である。通常勤務に加えて当直という名の夜間診療で連続1日半以上の労働を余儀なくされていることが問題。もう平成も終わるのにこんなことをしていたらますます担い手がいなくなる。 確かに、常勤医の当直料が安くて、アルバイトの方が高いという慣習によって「当直」が成り立っている日本の病院は異常かと思います。以前にも書きましたが、そのせいで責任感の低下により夜間の救急車のたらい回しが起きている現実があります。さらに、コメントしてくださった通り、時間的な過重労働で日中の勤務にも影響が出てしまうという悪循環にもなっています。もはや、根性や精神論で医療が成り立つ時代ではないので、ゆゆしき事態に陥っている現状を現場から声を上 げていくしかないと思っています。 『国民皆保険の光と影』 小児は、少子化もあり、15歳ま...