医師の過労死防止、”実勤務”の管理や“業務外”の例示で
レポート
2018年9月16日 (日)
大西裕康(m3.com編集部)
全国に57病院を持つ公的病院グループの地域医療機能推進機構(JCHO、尾身茂理事長)が、医師の過労死や過重労働などを防ぐ目的で、労働時間を適正に把握できるよう独自の取り組みを進めている。2018年度から傘下の各病院に「勤務管理簿」(下記の表1参照)の導入を促し、医師一人一人の「退庁時間(=所属施設を出る時間)」や「勤務時間外に自施設に滞在した理由」を、「勤務時間管理者」が毎日確認する体制を求めている。また「業務」と「業務外」の一覧も独自に作り、「医師の勤務時間外の活動についての例示」として各病院に配った。各病院が、厚生労働省が2017年1月20日に公表した「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン(GL)」に沿って医師の労働時間に含めるべき”実際に勤務した時間”を適正に把握できるよう、JCHO本部が支援する(同GLについては、厚労省ホームページを参照)。 (中略) [表1、JCHO提供] 各病院に取り組みを促す意義についてJCHO理事の西辻浩氏は、「幸い、これまでJCHOの施設で過労死は出ていないが、各病院の管理者に自施設でも起こり得ると改めて認識してもらう...
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